よく腕立て伏せを行なっている方でもこのような悩みをお持ちの方はいないでしょうか。
今日は効果的な腕立て伏せのやり方について勉強していきましょう。
腕立て伏せを行なうメリット
腕立て伏せで鍛えられる筋肉は主に「大胸筋」と「上腕三頭筋」
「大胸筋」は胸周りにある大きな筋肉のこと。
皮下脂肪が少ないので、鍛えると効果があらわれやすい部位なんです。
鍛えることで 男性であればたくましい印象を与えることができます。
女性であればバストアップに効果があります。
「上腕三頭筋」は肩から肘にまたがる上腕のうち背面側にある筋肉のこと。
いわゆる”二の腕”ですね。
鍛えることで男性であれば力みなぎる太い腕、女性であれば引き締まった二の腕になります。
「大胸筋」と「上腕三頭筋」の構造と働き
腕立て伏せの効果を高めるために、鍛える部位の構造と働きを理解しておきましょう。
・「大胸筋」
大きく分けると「上部(鎖骨部)」「中部」「下部」の3つ。
大胸筋は肩関節ごと腕を動かす働きがあります。
・・・上部(鎖骨部)は腕を前に上げる動作(屈曲)
・・・中部は腕を水平に閉じる動作(水平内転)
・・・下部は真横に上げた腕を下ろす動作(内転)
肘を曲げた腕を体の内側にねじる動作(内旋)でも大胸筋が働きます。
・「上腕三頭筋」
名前が示すように、長頭、内側頭、外側頭の3つに分けられます。
どの筋肉も肘関節を伸ばす動作で働くので、物を押したり うつ伏せ状態から体を起こす際に役立ちます。
おススメの腕立て伏せ 5選
・ノーマルプッシュアップ
プッシュアップとは腕立て伏せのこと。つまり普通の腕立て伏せということです。
まず、両手を床について足はつま先で体を支えます。
両手は肩の真下において下さい。
腰が反らないようにお腹に力をいれましょう。肩、尻、かかとが一直線になるように意識して下さい。
腰が反らなければ尻は少し浮いてもいいです。
手の向きに気を付ける
手の向きはいわゆる「ハの字」ではなく、指先を前に向けて平行に。
腕立て伏せをすると体の重みは前方(頭の方)に向かって負荷がかかります。
この時ハの字にしていると、手首に関節の可動方向とは違う方向に負荷がかかります。
←ハの字
手首が無理にねじれる状態です。そうすると手首の関節を痛めやすくなるんですね。
試してみると、私の場合は手首の外側(小指側)に痛みが残りました。
プッシュアップバーを使うと手首を固定できるので、関節を痛めやすい方にはおススメです。
私も昔持っていいましたが、グリップのクッションが剥がれた際に捨ててしまいました(汗)
実はダンベルでも代用ができますよ。
足の開き方
足の開き方によって腕への負荷が変わります。
足を開くと体を4点で支える為体の重心が安定し、腕への負荷が低くなります。
足を閉じると体を3点で支えることになるので、重心が不安定になり腕への負荷が高くなります。
ご自身の筋力に合わせて調整してみましょう。
さて、体を地面に向けて下ろしていきます。脇はしめるようにしましょう。
このとき肩甲骨同士を寄せて、大胸筋を張るように意識してください。
大胸筋と共に上腕三頭筋を鍛えることができます。
胸が地面に触れる手前まで来たら、ゆっくりと体を起こしていきましょう。
私の場合はあごが地面に触れるのを目安にしています。
手首・肘・肩の関節が痛いまたは違和感があるなら、無理せず手前で体を起こしましょう。
・ナロープッシュアップ(ダイヤモンドプッシュアップ)
名前の通り手幅を狭めた状態で行う腕立て伏せです。
大胸筋の内側を鍛えることができます。
手幅を狭め胸の真下で両手の親指と人差し指で三角形を作ってください。
この状態で腕立て伏せを行ないます。脇は開いた状態です。
私はノーマルプッシュアップが終わったら、このナロープッシュアップを実践しています。
・ワイドプッシュアップ
手幅を広げて行うプッシュアップです。
肩幅の1.5倍程開いた状態で手を床についてください。
脇を開いたまま腕立て伏せを行ないます。
こうすることで上腕三頭筋の関与を減らし、大胸筋に大きな刺激を与えることができます。
強度は手幅で調整しましょう。
・バックハンドプッシュアップ
大胸筋下部に効果的な種目です。
今まで紹介した種目とは手の向きが異なります。
前腕を体の外回りにひねり、指先の向きを足側に向けます。
時計で例えると右手の指先は4時の方向、左手の指先は8時の方向。
この状態で腕立て伏せを行うと脇は自然と閉じます。
・サイドプッシュアップ
大胸筋内側と上腕三頭筋に効果的な種目です。
今まで紹介した種目はうつ伏せの体勢でしたが、このサイドプッシュアップは体を横たわる体勢をとります。
右側の大胸筋と上腕三頭筋を鍛える場合は左向きに横たわり、左肩付近の床に右手をついてください。
左腕は体に沿ってまっすぐ伸ばしましょう。
この体勢から右手で床を押して体を起こしていきます。
大胸筋の内側が収縮されることを感じるはずです。
体を起こしきったらゆっくりと元に戻していきましょう。
強度(重さ)の調整
・強度を上げたい場合
体重が軽くて強度が足りないと感じる方はデクラインの姿勢をとりましょう。
デクライン【decline】とは”下に傾く”の意。
腕を床につけた状態で足をベンチや椅子にのせるとデクラインの姿勢になります。
重心位置(便宜上)が上半身側に移動するので、腕への負荷が高くなるんです。
・強度を下げたい場合
反対に強度を下げたい方はインクラインの姿勢をとってください。
インクライン【incline】とは”勾配”や”斜面”のこと。
足を床につけたままベンチや椅子に手をつくと、インクラインの姿勢になります。
重心位置が下半身側に移動するので、腕への負荷が低くなるんです。
ベンチや椅子がない場合は、膝を床につけるだけでもインクラインの姿勢ができます。
1セットの回数とセット数について
腕立て伏せは2つ以上の複数関節を連動的に動かす複合関節種目(コンパウンド種目)。
複合関節種目の場合高い強度をかけることができ、1セットあたり8~12回が適度な回数なんです。
私の場合は、約60kgの自重だけの腕立て伏せでは強度が低いと感じています。
1セット12回では刺激が少ないため、筋力アップも兼ねて1セット20回を目安に実践中です。
但し体をゆっくりと起こすことでも強度は上がるので、無理に回数を増やす必要はありません。
セット数も3セットあたりで適度な刺激を得ることができます。
複数の種目を重ねる場合はオーバーワークとならないよう、ご自身の体と相談してみましょう。
まとめ
腕立て伏せは器具なしで実践できて気軽な割に、効果が分かりやすい種目です。
やり終えたときの達成感も味わえます♪
私も週に2~3回の頻度で実践しています。
ぜひ一緒に胸周り、腕周りを鍛えて魅力的な肉体を目指しましょう♪
継続して筋トレライフを送れるよう、くれぐれもオーバーワークや関節への負担にはお気を付けください。