このように願う筋トレ初心者は多いことでしょう。
まず、一つの種目でまんべんなく鍛えるにはコンパウンド種目を行う必要があります。
コンパウンド種目とは?
複数の関節を連動的に動かすことで関連する筋肉を鍛えるトレーニング種目のこと。
スクワットや腕立て伏せをイメージすると分かりやすいですね。
反対に単一関節のみを動かすトレーニングをアイソレート種目と呼ぶ。
また、逆三角形でくびれのある体を作るには、背中全体にまたがる広背筋を鍛えなければなりません。
「コンパウンド種目」で「広背筋」を鍛えるとなると⇒「懸垂」一択!!!
というわけで、今回は懸垂について深掘りしたいと思います。
懸垂が効果を及ぼす部位
懸垂は上半身の様々な筋肉や関節を連動的に使うコンパウンド種目です。
主に広背筋・大円筋・僧帽筋・上腕二頭筋・上腕三頭筋・三角筋を鍛えられます。
特に広背筋は背中の筋肉の中で最も大きく、発達すると背中が広くなり逆三角形に近づきます。
女性ならメリハリのあるくびれが手に入るでしょう。
これらの大きい筋肉を鍛えることで代謝アップにも期待できます。
トレーニングをするときのコツ
コツを押さえて効果的なトレーニング時間を過ごしましょう♪
・バーを強く握りすぎない
手に力を入れ過ぎると広背筋などの狙いたい筋肉に効率よく刺激が入らなくなります。
さらに、サムレスグリップで握った方が握力が利きにくいので広背筋に効果的。
手は体を支えるイメージにとどめましょう。
・呼吸を止めない
筋トレ全般に言えるのですが、
力を入れる動作では体幹を固定するために息を吐き、力を抜く動作で息を吸う。
懸垂の場合は体を引き上げる時には息を吐き、下ろすときに息を吸う。
呼吸はかなり意識しないと忘れがちですが、やってはいけないのは「呼吸を止めること」。
呼吸を止めると体幹を固定しやすく重い負荷にも耐えやすくなる一方、
血圧が急上昇してめまいや失神、さらに心臓へ負担をかける危険があります。
絶対に止めましょう!
・背中を丸めない
体を引き上げるときは肩甲骨を寄せて胸を張り、バーを胸にひきつけましょう。
つまり、背中を丸めないこと。
背中を丸めると広背筋に十分な刺激が入らなくなり、腰にも負荷がかかりやすくなりケガをしやすくなります。
・下げる時はゆっくりと
ゆっくり下げていくことで筋肉に負荷をかけ続けられるので筋肥大に効果的。
最下点で肘を伸ばしてしまうと広背筋への負荷が逃げてしまうので、肘は伸ばし切らないように注意しましょう。
懸垂の方法5つをご紹介
懸垂はバーを握る手の向きや手幅によって負荷が加わる筋肉の部位・負荷量が異なります。
組み合わせると無限にバリエーションがありますが、ここでは初心者に向けて基本的な5つを紹介します。
1.順手懸垂(プルアップ)
手のひらを前向きにバンザイをする状態で、肩幅よりやや広めにバーを握る。
あごがバーの高さに来るまで体を引き上げる。
この時上腕三頭筋が使われていることを意識して下さい。
そして1秒ほど体勢をキープ。
今度はゆっくりと体を下ろしていきます。
この時は上腕二頭筋を意識しましょう。
2.逆手懸垂(チンアップ)
手のひらを自分の方に向けてバーを握ります。その他はプルアップと同じ。
逆手にするだけで上腕二頭筋に多くの刺激を入れることができます。
上腕二頭筋により刺激を加えたい場合に限り、
背中を丸めて広背筋への刺激を減らす選択も可能です。
3.ナローチンニング
手幅を狭くした懸垂です。
手幅はこぶし一個分をあけてバーを握る。
こうすることで大胸筋にも効きます。
4.ワイドグリップチンニング
今度は反対に手幅を広げた懸垂。
肩幅以上に手幅を広げYの字になるイメージでバーを握る。
狭い手幅に比べて負荷量が増加し、広背筋全体を鍛えることができます。
5.Lシットプルアップ
肩幅より少し広めにバーを握ったら、
地面に水平になるまで足を前方に上げて体で「L」の形を描きます。
この状態で懸垂をすることで、腹筋と大腿四頭筋も同時に鍛えることができます。
お得ですね。
少し難易度が上がるので、1~4ができるようになってから挑戦してみましょう。
おススメ器具
1.懸垂マシン
懸垂をメインにトレーニングができる。
メリット
レッグレイズやプッシュアップなど様々な種目ができる。
デメリット
スペースをとる、組み立て作業が必要。
私は組み立てるのに2時間かかりました(汗)。
2.トレーニンググローブ、パワーグリップ、ハンドグリップ
素手で行うと広背筋などの大きな筋肉よりも先に前腕が疲労しがち。
握力補助として威力を発揮してくれます。
手を握る向きと逆向きにベロの部分をバーに巻き付けて使用します。
重いダンベルを扱う際にも活躍してくれますよ。
(補足)
※懸垂マシンより安価でスペースを取らないアイテムとして懸垂バーが挙げられます。
しかし、しっかり固定しないと落下の恐れがあるので、使用の際は十分に注意してください。
懸垂ができない方へ
自分の体重を引き上げるまでの筋力がない方は、
通常の懸垂よりも負荷が軽い斜め懸垂で下地を作りましょう。
斜め懸垂でも肩甲骨を寄せて胸を張りバーを胸に引き寄せること。
フォームのコツやポイントは通常の懸垂と同様です。
まとめ
上半身の筋肉をまんべんなく鍛えられる反面、
全体重がのしかかるトレーニングのため、
自重トレーニングの中では負荷の高い種目です。
しっかりコツをつかんでトレーニングに励みましょう♪